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沖永良部島物語集 

島の民俗文化

№3 島の民俗文化 Ⅲ-①

 沖永良部島を訪れた方々におすすめしたい島散策のテーマのひとつに,神石巡りがあります。「神石」と書いて,島の方言で「ハミイシ」と読みます。神石と聞いても,すぐにはピンとこない方もいらっしゃるでしょう。ここでは少しだけ,エラブの神石の魅力についてお話したいと思います。

 石を拝む民間信仰は,沖永良部島全域で見られます。その特徴は,石仏のような偶像化されたものではなく,人の手がまったく加えられていない自然そのままの石を,神聖なもの,神がかったものとして扱っているということです。これまでの聞き取り調査で確認できているだけでも,大小さまざま40個あまりの神石が,この小さな島に散在しています。

あるものは神社の一角に置かれ,あるものは民家の庭の片隅にうずくまり,またあるものはただ路傍にたたずんでいます。中には立派な台座を作ってもらって,シマ(集落,字)の人々から大事に祀られている神石もありますが,その多くは,そこらにあるただの石と見分けがつきません。知らずに通り過ぎたならば,まず目を留めることもないでしょう。
そんな変哲のない石たちが,なぜ「神石」とされるのか。その謎を探るため,島の神石の特徴をもう少し細かく見てみましょう。

沖永良部島の神石は,①豪族伝説に関連する石②民間信仰に関連する石③境界線の石━の3種類に大別できます。①は,中世時代に島を治めとされる世之主をはじめ,島に伝説が残る豪族たちに関する石です。②は,月拝みや稲魂(いなだま)信仰などに関連します。③は,シマとシマの境界線に置かれた石で,行き倒れになった人を祀るものだったり,豪族の古戦場跡を示すものだったりします。これら境界線の石は,外界からシマにヌンギムン(怖いもの)が侵入しないよう防ぐ役目をも果たしているといいます。

このように由来や謂われはさまざまな島の神石ですが,ひとつ共通していることは,島の人々が昔から大切に語り継いできたムンガタイ(物語)と切っても切れない関係にあるということです。神石たちが内に秘めるそうした物語に触れると,ついさっきまではただの石にしか見えていなかった神石たちが,まるで生命が宿ったように輝いて見えます。島に連綿と伝えられてきた民間伝承の豊かさを味わうことこそが神石巡りの醍醐味です。

ただし,島の神石の多くはタタリ石━祟る石でもあります。勝手に持ち出そうなどと目論むと,いずれ罰が当たるので要注意!神石の前では,マナーを守ることが大切ですよ。
さて次回は,沖永良部島にたくさんある神石のなかでも,特にユニークで面白い神石をいくつか紹介したいと思います。

(文責・えらぶ郷土研究会 市來美穂)

活動報告写真
神石を祀る社殿のない岬神社 水神を祀る内城のショージゴー(聖なる湧水)

 沖永良部島の観光業者
 沖永良部島観光連盟 (0997‐92‐0211 ファックス0997‐84‐3966
 奄美航空ツーリスト沖永良部営業所 (0997‐93‐1700 (知名町知名658‐3)
 山田海陸航空シーワールドトラベル (0997‐92‐1100 (和泊町和泊576‐3) 

     

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